米国株式は割高なのか割安なのか。主要バローメーターをチェックしておく
米国株はずっと堅調でしたが、今後はどうなっていくのでしょうか。定点観測として、主要な指標を見ていきましょう。また、最後にハイテク株かヘルスケア株価といったセクターアロケーションや株式なのか仮想通貨なのかといったアセットアロケーションについて考えてみたいと思います。
S&P500は下がったというが…
2018年2月2日の相場で大きく下がった!とはいえ、月足チャートでみると、以下の通り。この程度の下落は過去何度もあったと言えます。
問題はこの下げが転換点になるのかということです。投資家はむしろ常にそこにしか興味がないともいえますが。
株価のトレンドを支えるのは基本は名目GDP。経済です。
もっともGDPを数字としてとらえるにはラグがあるので、その数字自体で投資をすることはできません。
ただ、自分の経済成長への見通しが変わらないのであれば、投資スタンスを変える理由にはならないです。
原油はそもそも経済活動の熱量示すバロメーター
続いて、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の原油先物です。
もちろん、長期的な供給量(シェールオイルなども含めて)、再生可能エネルギーでの代替など構造問題も含めていろいろ論点があるコモデティです。
その一方で、経済活動に欠かせないのはやはりオイル。
下のチャートを見ていただくとすぐにわかるのですが、長らく続いたレンジ内の動きから脱却しています。
昔いた100ドルという水準には程遠いですが、戻しつつあるというのが現状です。
これは見逃しがたい動きです。
需要家、投資家の景気に対して前向きな動きを感じます。
不安時に資産の動き先となるゴールド
ゴールドはまだ落ち着いている印象があります。
現状では株式から金に大きくシフトしてきている感じはないです。
とはいえ、不安が全くないかといえばそうではなく、上値を試している印象はあります。
ただ、それを超えて上値を超えていく自信もないとったところでしょうか。
経済活動を示すもう一つのバロメーターである銅
2016年をボトムに完全に反転しています。
銅は産業機器で使われることをはじめとして、みなさんお使いのスマートフォンなどに使用される電子部品などのハイテク機器でもよく使われる材料です。
ボラティリティを失った為替レートはどうか
日本株高なのに円安に大きく振れない動きをしてきたドル円。
米国で好調な雇用統計などを背景に利上げ示唆され、円を売ってドルを買う動きで、円安トレンド、ということだと思います。
為替と金利はコインの表と裏のような関係です。
金利が上昇する局面は、インフレ率などのコントロールなどとともに景気を冷やしたいという思惑が前提にあるので、株が下落するのは短期的にはよくあることです。
とはいえ、FRBも好況を壊すつもりはないので、その匙加減とどうやって付き合うかです。
基本は、セクターアロケーションで対応したいところ。
【米国株・国債・商品】株急落、金利上昇を嫌気-ダウ666ドル安 - Bloomberg
気持ち悪いのはユーロ円。
継続的に円安トレンドが続いています。
アセットアロケーションを考える
いかがでしたでしょうか。
株式投資がいいのか、仮想通貨投機?!がいいのか、法定通貨為替取引がいいのか、ひとまずキャッシュがいいのかなんでいる方も多いかと思います。
オイル価格などの動きを見ていると、まだ景気がスローダウンしているような兆候は見られません。
また、金に資金が急激に集まるパニック的なものもありません。
もっとも遅行指標ではありますが、雇用統計などもよかったというのが利上げを示唆する背景でもあります。
しばらくは株式の比率を減らすタイミングを見極めながら、その中身をハイテクなどこれまで超過収益を得られたセクターから安定的で配当のでやすいヘルスケアや食品関連などにシフトさせるというのはありです。
また、値動きをとりたいのであれば、ボラティリティの低くなってしまった方訂通為替取引よりも仮想通貨取引の方が手っ取り早いかと思います。