PBR(株価純資産倍率)とは何か
米国株投資を始める方が知っておきたい入門レベルの知識
米国株投資をはじめようとお考えの方は、日本株投資を経験し、株式投資に慣れている方も多くいらっしゃるかと思います。そんな方でも米国株投資を始めるとなると、企業そのものになじみがなかったり、決算・説明会資料が英語であったりなど、情報をこれまで通り入手することが難しい人も多いでしょう。
そんな際にやはり活用できるのが、世界共通の数字によるバリュエーション(株価評価)です。株価評価には、いくつもの種類がありますが、その中でもよくつかわれる指標は限られています。
個人投資家の株式運用で勝つ秘訣は、シンプルでかつ分かりやすいのですが、
「割安な銘柄を長期保有すること」
といえます。
その際に重要になるのが、PBR(株価純資産倍率)です。
PBR(株価純資産倍率)とは何か
PBRは直感的にはわかりやすい指標です。
場合によっては、PER(株価収益率)よりも分かりやすい指標かもしれません。
PBRの計算式は次の通りです。
PBR = 株価÷1株当たり純資産
時価総額で純資産合計割ってもPBRを求めることができます。
PBRは通常、「〇〇倍」と表現します。
たとえば、株価が1000円で、1株当たりの純資産が500円の場合は、どうでしょうか。
PBR = 1000円 ÷ 500円 = 2倍
PBRが2倍というのはどのような状況をいうのでしょうか。
これは株価が純資産に対して2倍の価値を認めているということを意味しています。
通常PBRが1倍を超えれば、企業が保有する資産で株主価値を生み出す事業を行えているという評価をうけているといえます。
ちなみに、2015年7月23日現在の東証1部のPBRは1.4倍です。
現在日本の上場企業の多くは、株主価値を生み出せているという評価のようです。
PBRが1倍を割れているケース
これは、株主資本を将来減らしてしまう可能性を株価が織り込んでいるといえます。
たとえば、将来赤字を出す可能性があったり、株主が期待している収益を上げられなかったりといった可能性です。
したがって、PBR1倍割れの企業経営者は大変肩身が狭いというわけです。ある意味、大変不名誉な称号とも言えます。
ところが、株式投資にとっては、PBR1倍割れというのは必ずしも悪いことばかりではありません。
PBRが1倍を割れているというのは、株式市場が期待していないという裏返しでもあります。
したがって、少しでも会社が良い方向に変化するということであれば、株価は大きく上昇することになります。
もともと株式市場が期待していないわけですから、本当に会社が良くなるのであれば、割安だったということになるのです。
さて、いかがでしょうか。割安株を探してみたくなりましたよね。
PBRはネット証券のツールを使えば簡単に見分けることができます。
個人投資家はそこから始めて、面白い企業を見つけるのも一つの楽しみですね。