株式投資の初心者がはじめに読むべき本/入門書/ブログ
はじめに
これから株式投資をはじめようとするに人は、参考になる本やブログがないかとお探しの方も多いかと思います。株式投資歴が長い私から見ても市販の書籍でもよく構成と編集されています。今回は、株式投資の初心者がはじめに知っておくべき内容と読んでおいても損のない本やブログについて紹介していきたいと思います。
株初心者向けに書かれている本の主な構成
市販の株式投資の入門書の構成はほとんど構成が似ています。その構成は以下の通りです。
- 株式とは
- 株で儲けるとはどういうこと
- 株取引の仕組み
- ネット証券の使い方
- 成長株の選び方(決算書の読み方)
- 割安株の評価の仕方(株価評価・バリュエーションの話)
- テクニカル分析
- NISAのような税金メリットのある制度活用法
以上の内容がなんらかしら構成されて盛り込まれています。
逆に言えば、「たったこれだけか。株式投資ってすぐに始められそう」とも言えますし、「え、こんなにも覚えないと株式投資が始められないの?!」という人もいるでしょう。ここでは、ポイントごとにざっくり整理していきます。
株式とは
株式とは、投資家が事業を行うために資金を出資した際に発行される有価証券です。有価証券とは、それ自体に価値がある証券です。
また、株式は会社の所有権を示すものであり、その保有比率が一部といっても会社の経営に関係することになります。よく入門書ではオーナーと表現されていますが、確かにオーナーとは言えますが、その影響度は所有比率によって異なります。所有比率に応じて、経営に対する影響度は変わる分けですが、株主であることには変わりがありません。
株主は毎年決算を行った際、当期純利益の中から配当を受ける権利があります。
株で儲けるとはどういうこと
基本的には、以下の3つです。
- 株価の値上がり益(キャピタル・ゲイン)
- 配当(インカム・ゲイン)
- 株主優待
たったこれだけです。儲けるという定義があいまいなので、株主優待を入れていますが、いわゆるプロの投資家は、値上がり益と配当を重視します。
株式投資の醍醐味は、株価の値上がり益であるキャピタル・ゲインですし、長期で投資をされる方には、株価は大きく変動せずとも、毎期の配当、インカム・ゲインが楽しみという人も多いでしょう。
最近特に注目されているのが株主優待です。上場企業も3,500社以上あり、上場企業も安定株主を捕まえようと必死です(株主優待目当ての株主は安定的かどうかは疑問ですが)。個人投資家も消費者であるので、消費者と接点のある企業は様々な特典で株主を引き付けています。
株取引の仕組み
株取引も実際に始めるとなると、
- どのように銘柄を選べばよいのか、また銘柄コードとは何か
- 売買単位とは何か
- 株を買うときはどのように注文を出せばよいのか
- 株を売るときはどのように注文を出せばよいのか
- 指値・成行とは何か
- 板とは何か、またどのように見ればよいか
- 値幅制限とは何か
- ストップ高・ストップ安の時には注文ができるのか
といったような具体的な悩みに直面します。
一度分かれば特に難しくないですが、株式市場特有の専門用語も多く、はじめに少しだけ勉強が必要なのは間違いないです(ただし、自動車免許の暗記項目よりも圧倒的に少ないので安心してください)。
入門書すべからくあさって読んでみましたが、下の本が一番わかりやすく、細かいところを難しくなく網羅してあると思います。
また、上記の内容をについて随時詳しく書いてくれている入門書は、以下の2冊の本です。
>>>はじめての株1年生 新・儲かるしくみ損する理由がわかる本 (アスカビジネス)
>>>めちゃくちゃ売れてる株の雑誌ZAiが作った「株」入門 改訂第2版
ご参考にしてみてください。
ネット証券の使い方
ほとんどの株の入門書はネット証券で株取引をすることを勧めています。
その理由は簡単で、実際の店舗を抱える大手証券会社の取引コストと比較すると圧倒的に安いからです。
ここで詳しく価格比較することはできませんので、ご興味があれば以下の比較サイトブログから検討してみてください。
成長株の選び方(決算書の読み方)
成長株(グロース株ともいう)って何?
ということですが、一言でいえば、次のようにまとめることができます。
「利益成長率が高く、株式市場が想定しているよりも将来利益が増える可能性が高く、株価上昇が期待できる株」
では、利益成長率が高いというのは、どのように見ればよいのでしょうか。
その一番の近道は、企業の決算書を見ることです。
決算発表で開示される「決算短信」と呼ばれる決算書には、決算の実績と新年度の会社の業績見通しが含まれています。
株式市場は、基本的には終わった決算にはそれほど興味はないのですが、新年度の会社予想は、その後にその通りになるか、ならないかは別にして反応をします。
決算短信の1枚目(表紙)の一番下に会社による業績予想があります。
ここでは、NTTドコモの2016年3月期(2015年度)の決算短信を見てみましょう。
上のリンクをクリックしていただくと、1枚目の下に「平成29年3月期の連結業績予想」 という項目があるかと思います。
そこには、次のような数字が読み取れるかと思います。
- 営業収益(売上高に該当)が4兆6200億円で前年比+2%増
- 営業利益が9100億円で前年比+16%増
- 当期純利益が6400億円で前年比+17%増
NTTドコモは既に携帯電話・スマートフォンの普及が進み、利益の伸びは低いのかと思いきや、利益の伸び率は高く、立派な業績見通しですね。
NTTドコモが成長株か、と問われれば、投資家の第一印象はそうではないと思いますが、利益の伸び率がコンスタントに高ければ、成長株といわれる資格はあります。ただし、成長株とは一般的に創業してからの歴史が短い会社が多いように思います。
成長株と呼ばれる株の利益成長率としては、増益率として前年比で+15%程度は継続的に欲しいところです。
割安株の選び方(株価評価・バリュエーションの話)
利益の成長率の高い成長株投資に対して、割安株(バリュー株)へ投資をするアプローチももあります。
割安株の判断の基準は、株価評価(バリュエーショ)を使います。
株価評価とは、株価が割高か割安化かを判断するときの物差しのようなものです。
株初心者向けの入門書には、PERやPBRを使うことで割安株価を判断すると書いてありますが、実際のプロ投資家の現場では、PERよりはPBRをより使うことの方が多いように思います。
PBRとは、株価を一株当たりの純資産で割ったもので、これが1倍以下であれば、株価が純資産の価格を下回っているので、「割安だ」と判断しています。
意外に思われるかもしれませんが、トヨタ自動車の株式もPBRが1倍を割れている割安株に入ります(2016年5月7日現在)。
例えば、Yahoo! ファイナンスでトヨタ自動車のページを見れば、PBRの数値は確認することができます。
他の株価指標であるPERだけではなく、時価総額、最低購入代金、単元株数などの数値も確認でき、非常に便利です。
テクニカル分析
テクニカル分析は、その項目だけで1つのコンテンツになってしまうほど、カバーするトピックが多く、奥深いです。
テクニカル分析は心理学をベースにしていることもあり、それはそれで学ぶことも多いですが、ファンダメンタルズを重視する投資家からすれば、投資判断に使うことに引け目を感じる人もいます。
ご興味のある方は、以下の本が良くまとまっているのでご参照ください。
また、ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析をバランスよく解説した本が、以下の本です。こちらもご興味があれば参考にしてみてください。
NISAとは何か
NISA(ニーサ)とは、毎年一定額で5年間に渡って値上がり益(キャピタル・ゲイン)と配当(インカム・ゲイン)が非課税にできるという制度です。
また、このNISAにはジュニアNISAも制度として整備され、ジュニアNISAを活用することで相続税額負担を軽くすることができます。
NISAには一度始めると非課税枠を活用しようと思えば、機動的に銘柄を入れ替えることができなくなるなどのデメリットもありますので、ご自身の投資スタイルを確認しながらご活用ください。
NISAについては以下のブログへのリンクが詳しく記載されています。
また、同じくジュニアNISAは以下のブログリンクが詳細に記載されています。
まとめ
いかがだったでしょうか。
株式投資を始めたばかりでは、すぐに見につけるのは難しいでしょうから、繰り返しながら身に着けていくのが良いと思います。
忘れてしまったらこのページに戻ってきていただければ幸いです。