米国株を始めるならウォーレン・バフェットの投資銘柄を参考にしたい。バフェットは日本株に投資をするのか
米国株vs日本株
アベノミクスで、脱・デフレ、金融緩和により日本株は世界の投資家にとってみてもより魅力的な投資対象となりました。
日本株に投資をするというのも、この3年くらい見れば、世界でも稀にみる投資対象といえたでしょう。では、日本の個人投資家は日本株だけ考えていればよいのでしょうか。
実は、長期で見れば、日本株よりも米国株のパフォーマンスの方がより高いといえます。あくまでも過去の実績の話ですが。それもまた事実です。
バフェットが語る米国株の魅力
さて、これはなぜでしょうか。
これは、世界で最も有名な投資家といってもよい、ウォーレン・バフェットの言葉が参考になります。ちなみにウォーレン・バフェットは保険会社であるバークシャー・ハサウェイの経営を行っています。この保険会社についてはかなり特徴がありますので、後ほど説明いたします。
話をもとに戻しますと、米国株が株初心者にとっても面白いのは、
「経済が成長を続けている。経済成長とともに株価が上昇している」
という一言に尽きます。
日本はアベノミクスにより、デフレからの脱却を目指し、景気回復への道を進み始めました。
しかし、米国は様々な点から米国経済が成長する仕組みができているといえます。
いくつか例を挙げてみることにしましょう。
- 移民などもあり、人口は増え続けており、ビジネスチャンスが多い
- 技術革新をリードしている企業が多く、企業の競争力を維持できる
- エネルギー価格が安く、効率的にビジネスができる
など、数多くあり、米国以上に経済を支える背景がしっかりとした国も少ないです。日本でこうした条件を整えるのにはいくつか高いハードルがありますが、米国はすでにこうした条件を手にしています。うらやましい限りです。
バフェットの銘柄選別ルール
さて、ウォーレン・バフェットはどのような企業・銘柄に投資をするのが良いといっているのでしょうか。
一見、相当レベルの高いの企業秘密のような内容を、ウォーレン・バフェットは惜しみなく公開しています。
それも、こっそりではなく、どうどうとです。
では、どこに記載されているかというとアニュアルレポートと呼ばれる会社が年に1回公表する企業業績や経営者のメッセージとともに公開されています。
バークシャー・ハサウェイの保有銘柄やバフェットのメッセージを詳しくお知りになりたい方は、以下のリンクをご参照ください。ただし、全文英語です。
http://www.berkshirehathaway.com/2014ar/2014ar.pdf
ここでは、アニュアルレポートの中でも、特徴的な内容を今回はご紹介します。バフェットがどのような企業や銘柄に投資をしているかの特徴を理解することができます。
- 負債が少ない会社
- 従業員が少ない会社
- 継続的に利益の出ている会社(バフェットは上場すぐの銘柄には投資をしません)
- 有能な経営者がいる会社
- 事業規模がそれなりに大きな会社(実績がある会社)
などなどです。まだまだ基準はありますが、こうした基準を明確に掲げています。
どうでしょうか。あまりにも当たり前すぎてびっくりするのではないでしょうか。
ただ、こうしたバフェットの投資基準を守り続けるというもの難しいのではないでしょうか。
バフェットの投資銘柄
では、具体的にはどのような銘柄に投資をしているのでしょうか。
代表的な銘柄ですと、
- アメリカンエクスプレス
- コカ・コーラ
- IBM
- ウェルズ・ファーゴ(日本でいえば地方銀行。ただし規模は大きい)
などがあります。バフェットはこの4銘柄を「ビッグ4」と呼んでコア銘柄としているようです。
それ以外では、
- ディア
- ダ・ヴィタ・ヘルスケア・パートナーズ
- ディレクTV
- ゴールドマン・サックス
- ムーディーズ
- ミュンヘン再保険
- P&G
- サノフィ
- USバンコープ
- USG
- ウォルマート
などがあります。どうでしょうか。いくつかの銘柄に関しては、日本人でも身近な企業がバフェットのポートフォリオにも含まれているのがお分かりでしょう。
バフェットは、消費者の中でブランド力の高い企業への投資や銘柄を保有することでも有名ですが、実は、それ以外に特徴的なことがあります。
実は、そうした内容は日本ではあまり報道されないのですが、なぜなのでしょうかね。
バフェットの投資の特徴は、2つあります。
- 金融株への投資が多い
- 本当に好きな銘柄は会社ごと買収してしまう
という2点に尽きます。
え?!金融株って、専門過ぎてわかりにくいし、個人の中でもブランド力はコカ・コーラやP&Gとは違うよねとお考えの方も多いでしょう。
そうなんです。盲点というか、あえてバフェットは語っていないのかはわかりませんが、そもそもバフェットが経営しているバークシャーも保険会社(それも保険の保険である再保険を中心に扱っている)ですし、それ以外にGEICOという損害保険、ポートフォリオには世界で最も有名な投資銀行のゴールドマン・サックス、ウェルズ・ファーゴなどを保有しています。株の初心者が投資の入門としては金融株はちょっとハードルは高いですよね。
また、バフェットの投資が大胆なのは大好きな銘柄は会社ごと買収してしまうという驚愕の投資スタンスです。実際にBNSF(鉄道会社)やミッドアメリカン(電力会社)すらもポートフォリオに入っています。恐るべし、バフェットのポートフォリオです。
個人投資家がバフェットの投資をまねすることなどできるのかという疑問に対する答えが、バークシャー・ハサウェイは米国で上場しています。
日本の個人投資家も楽天証券やマネックス証券でバークシャー・ハサウェイ株を購入することができます。
バークシャーの株主になることで、バフェットの投資眼を身につけたいものです。
もしもバフェットが日本株に投資をしたら
余談ですが、バフェットは日本株に投資をしているのでしょうか。
実は、答えはノーです。
一部タンガロイに関しては日本企業といえるかもしれませんが、すでに上場企業ではありませんし、これはバフェットそのものが投資判断をしていない可能性があります。買収企業の経営者が判断した可能性が高いです。
バフェットは日本を面白い市場とはいいっていますが、それでもやはり米国市場のほうが面白いと考えているのでしょうね。
ただし、先ほどの投資基準を参考にして、該当する日本株をバフェットよりも先に見つけてしまうことの方が醍醐味がありますね。
米国株に投資をするか日本株に投資をするかは、投資家の皆さんの判断ですが、お宝銘柄を探す醍醐味はいずれもありそうです。
ネット証券に口座を開設して、これまでにあげてきたバフェット銘柄を軸に調査を始めてみてはいかがでしょうか。